「冬を暖かく、夏は涼しく、自然の光で明るい」家づくり

パッシブデザインとは、エアコンなどの機械を使わず、建物の周りにある自然エネルギー(太陽の光・熱・風)を最大限に活用して、1年を通じてストレスなく快適に暮らせる住まいづくりをしようとする設計思想・手法のことを言います。自然エネルギーを活用することで、エアコンなどのエネルギー消費量が抑えられ電気代・光熱費の負担を小さくすることができるのです。

設計室コンフォルタのコンセプトである『快適で居心地のよい家づくり』は、パッシブデザインを考えるところからはじめていきます。

​なぜパッシブデザインが必要なのか?

皆さんは、2020年に省エネ基準法という家を建てる際の基準になる法律が改正されるということを知っていますか?全エネルギー消費量のうち、3割以上を占める住宅・建築物部門のエネルギー消費量の増加が著しいということを受け、地球環境問題の解決に向けて、住宅においてもさらなる省エネ化が求められるようになりました。つまり、この法律が改正されることによって、今の住宅性能の最高基準が2020年には最低基準になってしまうという事態が起こってしまうのです。

​季節ごとのパッシブ

​夏涼しい家に -《夏のパッシブ》

まずはできるだけ夏の強い日差しを室内に入れないことが重要です。ここが不十分だと、どうしてもエアコンに大きく頼る住まいになってしまいます。そのために庇や軒の仕様を考え、日除け効果の高い装置を窓まわりに設置することがポイントになります。
次は風通しです。敷地によく吹く風向きがあるかを把握し、建物の中での風の流れを考えながら窓の配置や大きさを決めることが重要です。風通しの善し悪しは、夏だけではなく春や秋といった季節での心地よさも左右します。

冬暖かい家に -《冬のパッシブ》

建物の中にある熱をしっかり守ること、つまり建物全体の「保温性能」を上げることが何よりも重要です。そのために壁・天井・床・窓の断熱仕様を考え、一定以上の気密性能を確保します。
次はできるだけたくさんの日射(太陽熱)を採り入れることです。太陽熱で暖められた部屋の心地よさは格別です。さらに蓄熱性を上げることも大きな効果があります。パッシブデザインは、建物の性能の向上だけでなく日射や蓄熱のことも考えながら設計をします。

自然光で明るい家に -《通年のパッシブ》

たくさん窓を設ければ明るい住まいになるのは当然ですが、そうすると冬には熱が逃げやすく、夏には日差しが入りやすくなってしまいます。採光や外観デザインとのバランスも考えながら、すべての部屋に自然光が入るように、吹き抜けを設けて光を落としたり、さまざまな設計の工夫を検討します。

パッシブデザインにおける5つのポイント

断熱・気密

断熱性・気密性を高くすることで家の内外で熱の出入りを制限し、一年中を快適に過ごせるようにします。

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日射熱利用

自然エネルギーである『日射』を取り入れる工夫をし、その熱を暖房に使える家にします。

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日射遮へい

日射を遮蔽し、外部からの日射熱を防ぎ室温の上昇を抑え、冷房に必要なエネルギーを削減します。​

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自然風利用

夏の夕方や夜間など、気温が下がる時間帯で外気を取り入れて、室内を涼しく保ちます。

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昼光利用

昼間に照明を点けなくても過ごせるようにし、自然光による快適な明るさを実現させます。

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​一棟一棟がオリジナルのパッシブデザインの家

パッシブデザインの家は、「都市の中のパッシブ」「郊外のパッシブ」「山河が近い立地でのパッシブ」など、家が建つ地域の環境によって大きく変わってきます。そのため、その場所で最も快適に暮らすための家のカタチは、一棟一棟がオリジナルとなります。地域それぞれの気候風土を活かした快適で居心地のよい家づくりをします。

パッシブデザインを有効に取り入れるために

設計室コンフォルタは、構造として「耐震構法-SE構法」を採用しています。SE構法は、耐震性・耐久性を確保したまま、パッシブデザインに必要な大開口や吹抜けなどといった様々な空間デザインを実現することが可能です。